シー・ズー・ぐぅぐぅ!

ワン!と鳴かずに、ぐぅ~!と言う。暢気で頑固なシーズー犬との日々。

散歩ぎらいと拉致ごっこ

ワンコというのは、普通は散歩が好きなんじゃないですかね?


例えば、私の若い時の相棒、

キリリと凛々しい黒柴の「そら」さんは

毎朝、私を散歩に誘いに来たものです。


布団をかぶって寝ている私の枕元へ来て、

前脚で、肩を優しくツンツン。


「ハァ!?まだ4時半じゃん!!」


時計を見て、再び眠りにつこうとする私の頭に、

今度は容赦なく、振り下ろされる鉄拳。


ガンッ!

(起きんかい!)


そう、ワンコというものは、

ご主人の頭を叩いてでも散歩に行きたい。

そういうものだと思ってました。

 


しかし、シーズーの「まる」さんは違います。

基本的にあまり散歩が好きではない。


特に「暑い季節」「寒い季節」「雨の日」「風の強い日」「雨上がりで路上が濡れている日」は、

散歩に行きたくないらしく、

つまりは、たいていいつも散歩に行きたくないらしいです。

 


「ぐぅぐぅ」文句を言っている「まる」さんをなだめずかして、

リードをつけて散歩に連れ出すも、歩かず。

いや、歩かないならまだしも、家に戻ろうとしてリードを引っ張ることも。


こちらの思う方向に歩かせようと、無理にリードを引っ張るのも、

肉球へのダメージを考えるとあまりしたくありません。

 


なので、そういう時は「拉致ごっこ」などをしてみます。

 


拉致ごっこ。

 


「わあ、ここにこんなに可愛いワンコがいる!」

 

まずは、自分の犬に、初めて会った気分になります。


「可愛いから、連れていっちゃえ」

 

そして、ワンコを連れ去る悪い人、になります。


実際にワンコを小脇に抱え、できるだけ早く家から遠ざかります。


「ハァハァ、ここならもう大丈夫だろう・・・」

 

家からじゅうぶん離れたら、ワンコを路上に降ろします。

 

すると、「まる」さんは「おうちに帰りたいよ~」と、

家に向かって歩き出します。


「まるさん、家はこっちだよ」

 

などと、適当に騙し騙し大回りさせ、散歩させます。

 

つまりは、ワンコを抱いて遠くに連れていき、

家に帰りたいワンコを仕方なしに歩かせる、

という作戦です。

 

もちろん、妄想遊びで、

セリフは頭のなかだけでしゃべってます。


でないと、怪しすぎるんで。

 

 

ぐぅぐぅ話しかけるワンコ

 

うちにはシーズーという犬種の、オスのワンコがいます。

名前は「まる」。

甘ったれで、散歩があまり好きではなく、ゴハンにうるさい頑固者です。


この「愛嬌はあるが頑固」というのが、シーズーの性格の特徴らしいです。

短足のずっくりした体つき、まあるいお目々、鼻ぺちゃの愛嬌のあるお顔。

カットのスタイルによっては、まるで動くぬいぐるみのようです。

 

なのに頑固。


なんでもチベット原産で、中国の宮廷に献上されて飼われていたため、気位が高いんだとか。

特に、西太后のお気に入りで、当時は宮廷内に千匹もいたそうです。


シーズーという名の起源も中国語で、漢字で書くと「獅子」。

獅子(ライオン)みたいな犬って事ですね。

見た目はあんまりライオンには見えないんで(ちびっちゃいし)、気品の高さからついたんでしょうか?


でも、それ聞くといつも疑問に思うんですけど、中国の宮廷にいた犬だからって、

「私ら宮廷の犬ですから!」みたいなDNAが、

ワンコのなかに脈々と受け継がれているんですかね?

 

「宮廷の犬」って言っちゃうと、なんか意味が違って聞こえちゃいますが。


まあ、小ぶりだし、毛はあまり抜けないし、ほとんど吠えないし、飼いやすい犬種ではあります。


そう、ほとんど吠えないというのもシーズーの特徴です。

もちろん、そのコの性格にもよるんでしょうが、

うちの「まる」はほとんど吠えません。

 

たまに、宅急便のお兄さんが来た時とか1,2回「わん!」っていうくらい。

一日に一度も吠え声を聞かないというのもザラです。


そのかわり、「ぐぅ~ぐぅ~」みたいな声(?)を出します。

こちらを見ながら、「ぐぅ~ぐぅ~」っていうので、話しかけてるんだと思います、

たぶん。


「ぐぅ、ぐぅ~、ぐぅ~」

(いや、眠いんで。まだ散歩行きたくないんですけど~)

 

「ぐ、ぐぅぐぅ~」

(今日のご飯、もっと果物とか入れてもらえませんか?)

 

って。

 

いや、ぐぅぐぅ語は分からない。

分からないけど、毎日そんなことを言われている気がします。

 

 

 うちのこじゃありませんが、ぐぅぐぅ言ってるシーズーちゃんです。

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